読書の愉しみ

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「minimalism 30歳からはじめるミニマル・ライフ」

今年1月から断捨離習慣を始めて、本棚の奥から出てきた本があった。それが4年前に買った「minimalism 30歳からはじめるミニマル・ライフ」。もうAmazonでは古本でしか売っていないけれど、2014年に出版されて、当時はミニマリズムの流行り始めだったこともあって、恵比寿の書店で平積みになっていた。

当時は「ドミニック・ローホーさんでいいんじゃない?」と思うことがあって、書店で手に取っていたけれど、買うのを躊躇っていた。

2019年になって、躊躇っていたものを買うことにして読もうと思って本棚に置いておいたら、どんどん奥に入ってしまい、壊れたスライド本棚の陰に入ってしまっていた。

今回の断捨離でこの本を手にしたのをきっかけに、あらためてざっと読んでみた。すると、そうだよなぁと思う部分が結構ある。

私もこの著者のように「パッション」を持って仕事をしていた。いや、今だって仕事にパッションは持っている。どんな仕事でも真摯に打ち込んでいる。

でもその仕事から離れた今は、以前の仕事に比べて抱える重みが違う。また、抱えるものが少なくなったので、自分のプライベートに余裕ができた。そのおかげで、この本の著者が言っていることがよくわかる。この著者のように、それなりのポジションをとってしまうと、自分のトロフィーのようにブランド物を買ったり、海外旅行に行ったり、ということをしないと、自分自身にあいた空虚な穴は埋められない。この著者のように負債は増えなかったけど。

それに有名企業に所属している、というのが親戚達の羨望の的でやたらと結婚式なんかに呼ばれて、その度に出費があり、それに見合うリターンは当然ない。

だから、その仕事を辞めてしまって別の仕事に就いたが、気ままな自由な暮らしだ。仕事内容は皆さんとご同様で守秘義務があるため書かないが、収入が減った分、使う金額が減って、結局お金がたまるという循環に入った。

この著者の自由のために仕事を手放した勇気と、それを世界に伝える試みは評価されるべきだろう。